BacklotにおけるネイティブIMF納品手順


概要


Netflixは2014年より4K素材のIMF納品を受け付けていますが、今まではシステムの設計上、1つのビデオトラックと2つのオーディオトラックのみしか受け付けられず、更に納品前にIMFをZip化する必要がありました。Zipされたパッケージが納品されると、XMLメタデータファイルは使わず、ビデオとオーディオエッセンスのみをトランスコードに使用していました。

この2014年からの実装は非常に限定的なものであったため、納品後に素材やクレジットの修正や音声の不具合を直す際には、再度新しいIMFを作成し、納品する必要がありました。その結果、大きなファイルサイズになり、転送に時間がかかり、何度も全長のQCを行う必要がありました。

2014年からSMPTEとテクノロジーベンダー側に様々な進捗があり、ようやくIMFの持つ自由度を我々も享受できるようになったため、社内のワークフローを更新し、IMF本来の使い方ができるような仕組みに変更しました。

「ネイティブ」IMFへの移行

2017年の1年を通じて、すべてのパートナーに従来の「Zipした」IMF納品から新しい「ネイティブ」IMF納品方法へ移行していただきます。ネイティブIMF納品とは、IMFパッケージの中身をそのままの状態で、Zipすることなく転送することを指します。これにより納品とその後の処理の負荷を最小限にし、バージョニングなどの際により自由度高く作業することができるようになりました。

更に、Zip化する必要がなくなったことで、納品前に追加の検査を実施することができるようになりました。現在、IMPをそのままアップロードしようとすると、Backlot納品UI内でPhoton検査が自動的に走ります。その後ファイルが転送されると、事前QC(IaaS)によってファイルに更に問題がないかを確認します。

サプリメンタル納品を含むネイティブIMF納品ワークフローは2017年の年頭から開始しました。新しいワークフローは従来の方法とは全く異なるため、本納品前にテストを行い、承認される必要があります。 

まだあなたの会社がテストや説明を受けていないのであれば、リクエストを送信することでテストを開始します。


納品用のパッケージを準備する 

プライマリIMFパッケージを作成する前に、Backlotにあるオープンソースリクエストを確認し、これから作るIMPの言語を確認します。 

また、プライマリIMFパッケージを納品する際のオーディオ構成も確認してください。納品過程において理解しておく必要があります。 

注: 現時点では、外国語の吹き替え音声や字幕アセットが含まれたIMPは受け付けていません。これらのアセットはセカンダリアイテムとして、それぞれのソースリクエストに対して納品を行ってください。 

現在、ProResやMPEGで納品する場合はプライマリビデオの言語をUI上のドロップダウンメニューから定義しますが、ネイティブIMFでは、言語はIMPの中にあるXMLやMXFメタデータ内に定義されています。

そのため、IMPを作成する前に正しい言語コードを理解しておく必要があります。


1. ソースリクエストで定義された言語を確認する

Backlotソースリクエストを表示し、言語を確認します。

下図では、ソースリクエストの言語が*で定義されています。IMFで正しく定義づけするには、ソースリクエストの詳細で更に確認する必要があります。

1_details_v2.png

この例では、LANGUAGEが「Original Language」を意味するアスタリスクになっています(これはコンテンツパートナーがNetflixに提供したタイトルメタデータ値です)。この場合は、ORIGINALLANGUAGE (OL) メタデータ欄にある言語がIMPで設定する言語になります。この例ではEnglish (en)です。

2_orginallanguage_v2.png

二番目の例では、言語がアスタリスクになっており、オリジナル言語がFrench (fr)になっているため、IMP作成時はフランス語にする必要があります。


2_orginallanguage.png

次の例では、LANGUAGEに言語が定義されています。このように定義されている場合は、その言語コードを使用し、オリジナル言語の値は無視してください。このような例は、本来のバージョンに加え、日本向けにぼかしを入れたバージョンがあるなど、1つの作品に複数のバージョンが存在する際に見られます。

2_language.png

IMPの言語を決定するルール:

AV MUX “Language” = *の場合は、“Original Language” (オリジナル言語)の値を確認すること
AV MUX “Language” = “xx”の場合は、“Language” (言語)の値を確認すること 

  • オリジナル言語はコンテンツパートナーによって定義されたメタデータです
  • IMFの言語が一致しない場合、納品ができません

 

2. プライマリIMFパッケージを納品する 

IMP納品の準備が整ったら、Backlotで該当するAV MUXソースリクエストを選択し、「DELIVER(納品)」ボタンをクリックしてBacklot納品UIを起動します。

01_SR_Select.png

Backlot納品UIが起動すると、該当のソースリクエストが表示されます。単純にIMPの中身をドラッグ&ドロップします。重要なのは、IMPのフォルダではなく、フォルダ内にあるファイル自体を全て選択し、UI上部にあるエリアにドロップする、ということです。

01_Deliver_IMP.png
この例では、1つのビデオエッセンスと2つのオーディオエッセンスであるMXFファイルと、IMFパッケージを構成する5つのXMLファイルがIMPの中に入っており、それをドラッグ&ドロップしているところです。

01_Deliver_IMP_Detail.png

全てのファイルをドロップするべき場所にドロップすると、Photonによる検査が走ります。エラーが見つかった場合は、何の問題であるかが示されます。アセットマップ、パッキングリスト(PKL)、コンポジションプレイリスト(CPL)に問題がない場合は「Continue」ボタンをクリックして先に進みます。 

03_Photon.png

ヒント: 納品前にIMPに対してPhoton検査を行いたい場合は、このphoton.netflix.comサイトで行えます。


次に、「File to deliver」ドロップダウンメニューから「CHOOSE A CPL」を選択します。右側にパネルが表示され、パッケージ内のCPLが表示されます。 

04_ChooseCPL.png

この例では、IMPの中に1つのCPLが含まれており、その中に記されているエッセンスのファイル名、音声言語や構成が表示されています。この表示を確認し、実際のファイル転送を行う前にもう一度IMPの中身に問題がないかをチェックしてください。 

05_FlyOutPanel.png


UI内のAV MUXソースリクエストにどのトラックが納品されるかが反映されます。ソースリクエストを選択し、「Deliver」をクリックすれば、Asperaが起動します。

07_Deliver.png

 

注: 現時点では、IMP内に外国語の吹替え音声や字幕アセットのようなセカンダリアセットが含まれていても受け付けておりません。これらのアセットはセカンダリアイテムとして、Backlot内のそれぞれのソースリクエストに対して納品を行ってください。 

Backlotのソース管理ダッシュボードでは一点注意が必要です。ネイティブIMF納品後は、1つのAV MUX用ソースリクエストが、ビデオ、オーディオ2.0、オーディオ5.1の3つのソースリクエストに置き換わります。 

ソースリクエストをIMPのそれぞれのトラックに合わせて分割することで、プライマリIMPをベースとし、必要な差分だけをサプリメンタルパッケージとして作成することができ、IMFの利点を活用して異なるバージョン作成やブランディング変更にも対応が可能になります。

 

3. サプリメンタルIMFパッケージを納品する 

ディレクターズカット版や日本向けぼかし処理をした版など1つのタイトルに対して異なるバージョンが必要な際にサプリメンタルIMP(又はバージョンIMP)を活用します。サプリメンタルIMPは数フレームのビデオエッセンスだけ修正が必要だったり、ビデオは問題なくオーディオだけエラーが見つかった場合などの再納品リクエストにも活用することができます。このような場合は、プライマリのIMFパッケージに対して必要な修正を施し、サプリメンタルパッケージを生成します。

サプリメンタルパッケージには修正した部分だけのビデオフレームやオーディオファイルと、残りの部分は最初に納品したプライマリIMPを参照するような指示書が含まれます。Netflixへ納品を行うと、弊社システム内でプライマリとサプリメンタルパッケージに含まれるUUIDを使って既存のパッケージに修正したエレメントを組み合わせます。 

再納品リクエストに対してサプリメンタルパッケージを納品する場合は、Backlot内で該当のソースリクエストを選択してください。この例では、ビデオとオーディオ2.0には問題がなく、オーディオ5.1だけが再納品になっており、修正が必要な状態です。

 01_Backlot.png



最初の納品同様、1つのソースリクエストを選択し、Backlot納品UIを起動し、サプリメンタルパッケージ内にある全てのファイルをUI上部のファイルドロップエリアにドラッグ&ドロップします。下図の例では、サプリメンタルパッケージには新しく修正した5.1のMXFエッセンスと新しいメタデータ一式が含まれています。

03_Drop.png

 

一連のファイルをドロップすると、先ほど同様、Photonが走ります。問題がなければCPLを選択し、UI上で表示されるパッケージの詳細に問題がないかどうかを確認します。下図では、CPLのパネルが表示され、この中にはオーディオトラックのみが含まれていることが分かります。

04_CPL.png

 

全て問題がなければ、ソースリクエストを選択し、「DELIVER」ボタンを押して納品してください。

05_Final.png

 

不明な点があればリクエストを送信してください。

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